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​実験812 ゲルマニウムラジオを作ろう

​ラジオというとハードルが高そうになりますが、本当に簡単なゲルマニウムラジオの製作です。ダイオードIN60とクリスタルイヤホーンさえ手に入れば簡単です。

材料

ゲルマニウムダイオード(IN60)、エナメル線、ラップの芯、クリスタルイヤホーン(一般のマグネットのものは不可)、アンテナ用針金5m、アルミ板2枚、ビニール袋、可変コンデンサー(100円ショップのラジオから取るのが一番安い)、抵抗10KΩ程度

回路図

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上の図が回路図です。右側の言葉で書かれたものを見て下さい。簡単にイメージすると、コイル、コンデンサー、抵抗(場所によっては無い方がよい。)、クリスタルイヤホーンを並列につなげ途中にダイオードを入れます。コイルの両端にはアンテナとアースをつなげます。向きは気にしません

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​向きは関係なく、つなげれば完成です。よく聞こえるかどうかは可変コンデンサーに大きく依存します。アルミホイル同士の距離を小さくすることと、接触する面積を調整します。

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​コイルとコンデンサーで電波をキャッチします。コイルは中央のようにラップの芯などにエナメル線を巻きます。100回以上巻くようにしてください。(巻き数が少なすぎると電波を捉えられません)可変コンデンサーはアルミ板(アルミ箔)15㎝四方2枚の間にラップをはさみます。

​コイルの巻き数や直径・・・コンデンサーの面積・距離・・・などでとらえる周波数が変化します。

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fが受信する周波数です。この数値が954KHzならTBSラジオということです。コンデンサーの面積を変化させたり、コイルの巻き数を変えられるようにしてチャンネルを作れます。そして他の局も聞くことができます。この場合はコンデンサー(アルミ箔)の重なる面積を変えます。  

アンテナとアース:むしろラジオ本体よりこちらの出来が重要です。
コイルの両端からアンテナとアースにつなげます。アンテナは屋外に数メートルの導線を地表に着けずに張るとよいです。アースは手でつかむことで人間がアースの役割を果たします。

​可変コンデンサーなしでも電波の強い場所なら聞けます。ただし、赤い矢印の所にダイオードは忘れないでください。またコイルも巻き数を変えられるように接点をつけるなど工夫するとチャンネルが増えます。

 実験2:電波受信器・コヒーラ検波器を作ろう

小学校6年生でセンサーを扱うようになりました。子供たちはセンサーを見ても「ふーん」で終わってしまうことがあります。それは内部が見えないためです。そこで今回は無線通信でかつて使われていた。コヒーラ検波器と雨降りセンサーを紹介します。電波を受けると回路に電流が流れる・水にぬれると電気が通るとどちらもセンサーの役割を持つものです。

材料:電池、LED、フィルムケース、アルミホイル

アルミ箔を10㎝四方に切ります。それを直径1.5㎝位のボールにします。かなり力が要ります。

​さらに、プラスチックコップに電極を2つ付けます。

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カップに丸めたアルミの球を10個ほど入れておきます。LED・3V電源を直列につなぎます。もしLEDが点いてしまうようならカップを軽く振って、電流を流れないようにします。片方の電極は空気中に伸ばしてアンテナにすると感度が上がります。

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近くで電子ライターを点火すると、LEDが点きます。

​アルミニウムは非常に酸素と反応しやすく、その表面には10Åの酸化被膜が必ずできます。この皮膜はAl2O3という物質で電気を通しませんが、電圧がかかったり、力をかけると壊れてしまいます。電子ライターの放電の電圧で被膜が壊れて電流が流れるようになり、LEDが点灯したというわけです。コップを振るとまた表面に酸化被膜ができLEDは消えます。

一般にコヒーラでは金属粉末を使用しました。このようにして電波を受け取る無線通信ができるようになりました。尚、あの有名なタイタニック号もこの通信装置でSOSを発信したそうです。

実験3:電波を飛ばせる発信回路を作ろう

電波を自分で飛ばして放送局を作ろう。というと何かものすごい設備が要りそうな感じがします。

しかし、電気を流せば必ずその周囲に電波が流れます。簡単に言うと電化製品の回りには常に電波が発生しています。

左の図のように、電子が金属の棒(アンテナ)を上下に振動すると、図のような電波が発生します。

これを一定な振動数で発信しているのがラジオやTV・・・etcです。常に正確な振動数や、強い電波を出すことは難しいのですが、今回は周囲にあまり迷惑をかけない弱い電波を発生させて、受信させます。

材料

ラジカセ、コイル200巻き程度2本、アンプ、スピーカー

発信側

受信側

上の写真のように、ラジカセなどの音声端子にコイルをつなげます。これだけで音声が伝波に変換されます。音声電流がコイル内を回ることで結果として、振動しているため。

 

 

​関連ページ

受信側は、コイルにアンプをつけて、スピーカーに繋げて下さい。アンプがない場合はクリスタルイヤホーンに繋げると何とか聞き取れます。

 

 

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