植物の観察3連発:レプリカ法による気孔の観察・葉脈標本・気孔は裏に多いのは本当?
気孔の観察はツユクサが一般的です。葉の表皮をはがすことが容易な為です。今回は表皮が取りにくい葉でも観察できる、レプリカ法による気孔の観察を紹介します。
実験1:レプリカ(スンプ)法による気孔の観察
材料:マニキュア(接着剤)、顕微鏡観察用具
葉にマニキュアを塗る。乾いたのち、マニキュアをはがしそれを顕微鏡で観察する。マニキュアが表皮の型どりをし、透明で見づらい部分もありますが、どの葉でもできます。また、葉以外の部分の表皮観察にも適しています。
マツなどの気孔の観察
材料:マツやヒノキの葉、双眼実体顕微鏡
針葉樹には気孔の孔辺細胞がありません。その為かワックス成分で白くなっています。これを気孔帯といいます。右下の写真はマツの気孔です。綺麗に並んでいます。大気汚染が激しい場所で生育するマツの気孔は黒く塞がっています。自由研究のテーマに使われます。
実験2:葉脈標本の作製
材料:ヒイラギなどの固い葉、重曹、鍋、歯ブラシ
重曹20gを気体が発生しなくなるまで加熱します。水200gを加えて葉を煮ます。重曹でおこなうと一時間ぐらいかかりますが、実験後の薬品処理も容易です。
水の中で歯ブラシによって葉肉をとり、葉脈だけを残します。できた標本はラミネートします。
手間がかかりますが、子供達がマイ標本を持つ意義は大きいと思います。大切に扱いますし、科学に対する興味関心が広がること間違いなしです。
実験3:気孔が葉の裏に多いことを確かめる
材料:葉(なんでもよい)、簡易真空装置
ビーカーに葉を入れ水を加えます。真空装置に入れて、減圧すると気孔から気体が出はじめ、泡が葉の表面につきます。一般に気孔は確かに裏に多いことが確かめられます。
なお、この実験は山口県の大内中学校、科学部のyoutubeページより引用させてもらいました。