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指示薬は紫キャベツ?(アントシアニン系指示薬について)

今回は、酸とアルカリの指示薬についてお話します。リトマス紙が一般的ですが、よく自由研究では紫キャベツが出てきます。紫キャベツなどの植物の紫色の色素をアントシアニンといいます。これは酸性で赤色アルカリ性で青色の変化をします。同じアントシアニン系の色素を持つブルーベリーとナスとゼラニウムで実験します。

それぞれの皮をアルコールに浸し湯栓をします。そして酸が左側アルカリが右側です。

湯栓をしたものを試験管にとります。一番左側がブルーベリー、真ん中がナス、右側がゼラニウムです。今回特に注目したいものは、ゼラニウムです。ここで、アントシアニンについてお話します

秋になると落葉樹の木の葉は紅葉して落ちます。これは葉柄に離層というコルク質のものができ、葉で作られた養分を運ぶことができなくするからです。このため葉で作られた糖は気温が8度程度になるとアントシアニンに変化します。アントシアニンは紫色で、葉は元々クロロフィルという緑色の色素を持っています。紫と緑で赤になります。これが紅葉の原理です。

そうなると、紅葉する葉は酸とアルカリの指示薬として使えるのではないか?と当然思いませんか?使えるんですね!比較のために常緑樹の椿も入れて実験しました。

左から、シクラメン、五月、常緑樹の椿です。この中では、五月が酸性でしっかりと変化しています。椿もわずかながら変化しているのには少し驚きました。

しかし、今回の実験ではゼラニウムの変化がはっきりしていました。これが一番の成果でした。

このよう葉や果実から指示薬も取り出せますが、昔から花を煮だした水もよく使われています。

ぜひ、紫キャベツだけではなく色々試してみてください。

自由研究で紫キャベツを取り上げているのはよく見ますがが。落葉する植物に目を向けてアントシアニンを取り上げてみたらどうでしょうか。先日、アントシアニンについて調べていましたら、ウメノキゴケを指示薬にする論文を目にしました。大学院生の修士論文でした。これに負けない研究を夏休みの自由研究で出来る気がしますが・・・まだゼラニウムなどの指示薬の話は見た記憶がないのですが・・・・・誰かやりませんか??

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