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蓄電池と燃料電池

燃料電池について

燃料電池自体の発見は意外と古く、1839年にイギリスのグローブ博士によって発見された。白金電極を水酸化ナトリウムに浸して酸素と水素を反応させて電気を得た。現代にいたるまで、他のバッテリーで十分に役に立ち、ニーズはなかった。しかし、温暖化対策の切り札として最近注目されている。それは反応後に水が精製されるだけで非常にクリーンな電源であるからである。最近燃料電池の実験として紹介されているものには燃料電池ではないものも含まれている。もし燃料電池なら、水素と酸素を入れれば電池として動くはずであるから、そこで違いが分かる。

材料  炭素電極 消臭剤(吸水性ポリマーのもの) 電源 水酸化ナトリウムなどの電解液 

上の図のように消臭剤を入れたビーカーに電源より充電します。数Vで20秒程度

 

電圧は約1V電流として取り出せるのは10mA程度ですので電池としてはあまり強くありません。

 

ただし、これは電気分解によった電位差が電極付近で発生したもので、燃料電池ではありません。

 

もし燃料電池なら以下の反応が起こります。原理は少し面倒です。「燃料電池は水の電気分解の反対」と言いますが・・・・

 

アルカリ型

  陽極  HO + 1/2O + 2e-  → 2OH-

        陽極では酸素を取り込み 水酸化物イオンが発生します

 

  陰極  H  +  2OH-   →  2HO  +2e-

        陰極では水素を使い電子を発生させこの電子がリード線を通って移動することで電池として働きます

        この化学反応では水が発生します

 

  この二つの反応式を足すと

          +  1/2 O  →  H  

     

        というお馴染の化学反応式ができます。

一般的には

  燃料極  H → 2H+   +  2e-

 

     空気極  1/2O  +  2H+   + 2e- → H

 

  これも二つの反応式を足すと      

    H  +  1/2 O  →  HO   になります。

 

  燃料電池は一つのセルで 0.7Vの電圧を取り出せます。これをたくさん繋げて燃料電池

  として使います。実際、自動車を動かすにはたくさんの燃料電池を直列につなげます。

 

 

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