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実験932 気分は鋼の錬金術師 金・銀・銅メッキ (メッキと合金)

メッキと言うと、メッキがはげるなど、あまりいいイメージではない使われ方をしますが、実際には金属その他の表面のコーティングには欠かせない物です。簡単に言うと、物質の表面にうすい金属のコーティングをしてその物質を保護しています。今回は簡単な亜鉛メッキと銅と亜鉛の合金について紹介します。

 

材料:銅板、亜鉛粉末少量、水酸化ナトリウム2g、蒸発皿、るつぼばさみ、ビーカー

実験自体は非常に簡単です。

よく磨いた、銅板を水酸化ナトリウムおよそ2g、亜鉛粉末少量を水で溶かしたものの中に入れて、加熱します。

 銅の表面に亜鉛メッキがなされて、銀色になります。下の写真の中央のもの

 

亜鉛メッキされた銅をさらに加熱すると、亜鉛と銅が合金になります。この合金を真鍮(黄銅)と言います。金色になりますので、元の銅の銅色、亜鉛メッキの銀色、真鍮の金色で金銀銅となります。

 

亜鉛メッキについて

銅の表面に亜鉛をコーティングするのですが、単純には付きません。

一般にメッキには、電気を使い水溶液中の金属イオン(プラスの電気を持つ)を陰極へ引きつける電気メッキという方法と、今回行った溶融メッキと言う方法があります。

鉄の表面に亜鉛をコーティングしたものをトタンと言います。トタン屋根です。

 私は埼玉県の川口市で育ったもので「トタン」と言うと、壊れかけた工場のトタン屋根とトタンの壁をイメージしてしまいます。これもメッキのイメージを悪くしているのかもしれません

 

ここでは、亜鉛と水酸化物イオンがくっついた形でイオンとして水溶液中に存在します。

そこに、電子が2つくっつくことで亜鉛が元の金属として付着します。これを還元といいます。

亜鉛は両性金属ですから酸にも同じような反応をします。ですから水酸化ナトリウムの代わりに硫酸などでもこの実験を行うことができます。

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